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CHROとは?役割・人事部長との違い・なり方をわかりやすく解説

CHROとは?役割・人事部長との違い・なり方をわかりやすく解説

CHRO(最高人事責任者)の役割となり方を解説します。(公開日: 2026年8月1日 / 執筆: CxO+CAREER編集部)

この記事の要点

  • CHRO(Chief Human Resource Officer)とは、人と組織に関わる領域全体を管掌し、人事戦略に最終責任を負う経営幹部です
  • 人事部長との違いは、経営会議のメンバーとして「経営戦略と人事戦略を接続する」点にあります
  • 人的資本開示の義務化や人材獲得競争を背景に、日本でもCHROを置く企業が増えています
  • 人事機能の責任者経験に事業側の視点を掛け合わせた人材は希少で、業務委託の「社外CHRO」から参画する道も広がっています

CHROとは?

CHRO(Chief Human Resource Officer / 最高人事責任者)とは、採用・育成・評価・報酬・組織開発・企業文化といった「人と組織」に関わる領域を横断的に管掌し、人事戦略に最終責任を負う経営幹部のことです。企業によってはCPO(Chief People Officer)という呼称を使う場合もあります。

単に人事部門を統括する管理職ではありません。経営会議の一員として事業戦略の議論に参画し、「その戦略を実現するには、どのような組織能力と人材が必要か」を設計して実行するのがCHROの仕事です。近年はCEO・CFOと並ぶ「経営のコアメンバー」と位置づける企業が増えています。

海外の有名IT企業におけるCHRO・人事トップの事例

米国では、CHROが企業変革の中心を担った事例が数多くあります。

  • Microsoft:キャスリーン・ホーガン氏は2014年から約10年にわたりCPO(最高人事責任者)を務め、サティア・ナデラCEOが掲げた「成長マインドセット」への文化変革を、評価制度・行動指針の再設計で実装しました。同社の復活を人事面から支えた立役者と評されています。
  • Netflix:初代最高人材責任者(Chief Talent Officer)のパティ・マッコード氏は、世界中の経営者に参照された組織文化資料「カルチャーデック」の作成を主導し、「自由と責任」の文化を制度として定着させました。
  • IBM:元CHROのダイアン・ガーソン氏は、AIを人事領域に本格活用した先駆者です。退職予兆の分析やスキル再教育(リスキリング)を大規模に展開し、人事を「管理部門」から「事業貢献部門」へと転換しました。

共通するのは、CHROが制度の管理者ではなく、企業文化と組織能力という競争力そのものをつくる役割を果たしていることです。

CHROと人事部長の違い

項目人事部長CHRO
ミッション人事制度の運用と労務管理経営戦略を実現する組織・人材戦略
主なテーマ採用充足・制度運用・労務リスク組織設計・人材ポートフォリオ・企業文化・人的資本開示
視点人事部門の最適化経営全体・事業成長
位置づけ機能責任者経営幹部(経営会議メンバー)

人事部長の仕事が重要でなくなるわけではありません。違いは「経営の意思決定に、人事の立場から参画するかどうか」にあります。

なぜ今、日本でCHROの需要が増えているのか?

最大の契機は人的資本経営への注目です。2023年3月期決算から、上場企業には有価証券報告書での人的資本情報(人材育成方針、社内環境整備方針、女性管理職比率など)の開示が義務化されました。「人への投資」を投資家に経営の言葉で説明できる責任者が不可欠になっています。

加えて、エンジニアをはじめとする人材獲得競争の激化、ジョブ型雇用への移行、リモートワークを前提とした組織文化づくりなど、人事アジェンダが経営アジェンダそのものになっていることも背景です。IPO準備企業でも、上場審査で労務管理体制が問われるため、準備フェーズでCHRO・人事責任者を迎える動きが広がっています(詳しくは「IPO準備企業で働くCxOとは」もご覧ください)。

CHROになるには?代表的な3つのルート

  1. 人事機能の責任者からの昇格:採用・制度企画・労務などの責任者を経てCHROへ。王道ですが、「人事の専門家」で止まらず、事業と数字を語れる経営視点を身につけることが鍵です
  2. 事業側からの転身:事業部長・経営企画の経験者が、組織づくりの実績を武器にCHROへ。「事業がわかるCHRO」は特に希少で高く評価されます
  3. 組織人事コンサルタントからの参画:制度設計・組織開発の専門性を土台に、事業会社のCHROへ転じるルートです

業務委託・「社外CHRO」という選択肢

スタートアップやIPO準備企業では、フルタイムのCHROを採用する前に、週1〜3日の業務委託で「社外CHRO」として参画してもらう形が広がっています。評価・等級制度の設計、採用体制の立ち上げ、労務体制の整備など、テーマを区切って成果を出しやすいのが人事領域の特徴です。

人事責任者の経験者にとっては、複数社で経験を積みながらCHROとしての実績をつくれる入口になります。詳しくは「CxOが業務委託で働くには」もご覧ください。

よくある質問

Q. CHROとCPO(Chief People Officer)の違いは何ですか?

A. 役割は実質的にほぼ同じで、呼称の違いです。従業員体験や企業文化を重視する姿勢を打ち出すためにCPOという呼称を選ぶ企業が増えています。なおCPOはChief Product Officer(最高プロダクト責任者)の略として使われることもあるため、文脈に注意しましょう。

Q. CHROに資格は必要ですか?

A. 必須の資格はありません。社会保険労務士などの知識は武器になりますが、本質的に問われるのは、経営戦略を組織・人材戦略に翻訳して実行した経験です。

Q. どんな企業でCHROの需要がありますか?

A. 組織拡大期のスタートアップ、労務体制の整備が必要なIPO準備企業、人的資本経営を進める上場企業が中心です。特に「事業を理解して人事を語れる」人材は慢性的に不足しています。

まとめ

CHROとは、人と組織の力を経営成果につなげる最高人事責任者です。人的資本開示の義務化を追い風に、「経営幹部としての人事トップ」を求める企業は増え続けています。人事の専門性に経営視点を掛け合わせられる人材にとって、キャリアの選択肢が大きく広がっているポジションです。

CxO+CAREERでは、CHRO・人事責任者を含むCxO・経営幹部の非公開案件を月平均約300案件(変動あり)保有し、業務委託から転職まで伴走します。登録・利用は無料です。

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